体内の尿酸の濃度を数値化したのが尿酸値ですが、異常値はどれぐらいなのでしょうか?また尿酸値が異常だと、何がいけないのでしょうか?
尿酸値が異常だと体内で何が起きるのか、情報をまとめました。
尿酸値とは
尿酸値はプリン体が原因で高くなる
尿酸は、プリン体が原料となり、体内で生成されたり、食べ物で摂取されます。
プリン体は、だいたい7割が体内で生成され、3割が食べ物で摂取されます。
そして、体内で不要になった尿酸は、だいたい7割が尿として体外に排出され、3割が汗や便で排出されます。
つまり、体内のプリン体の量が多くなりすぎるのは、プリン体を含む食べ物を過剰に摂取してまったり、尿酸を体外に排出できなくなってしまった場合に、尿酸値が高くなるというメカニズムです。
プリン体は、肉、魚、野菜など、ほとんどすべての食べ物に含まれています。
だからプリン体を全く摂取しないというのは、現実的ではありません。
尿酸値が高いと合併症を引き起こす
尿酸は、健康的な人であれば一定の数値で保たれますが、過剰に摂取したり、うまく体外排出できない場合は、尿酸値が高くなってしまいます。
尿酸値が高い人は、様々な合併症を引き起こすリスクがあります。
例えば、尿酸値が高すぎると、尿酸が関節で結晶化してしまい、これが原因で痛風になってしまう人がいます。
また同じように、肝臓内で尿酸が結晶化してしまうと、尿路結石リスクが高まります。
しかし残念ながら、日本国内では尿酸値が高いと言われる痛風予備軍が1000万人以上いるといわれています。
健康診断などで尿酸値に異常があることがわかっても、対処しない人がとても多いのが現状です。
尿酸値が7.0mg/dLを超えるとかなりマズい
尿酸値の基準値は、男性と女性では異なっており、男性は3.7mg/dL~7.8mg/dLで、女性は2.6mg/dL~5.5mg/dLとなっています。(※日本臨床検査標準協議会)
基本的に男性の方が尿酸値は高いです。
女性で尿酸値が高い場合はホルモンバランスが崩れている可能性があります。
さて、尿酸値が7.0mg/dLを超えるとかなりマズいのか説明します。
血液内では、尿酸値(尿酸濃度)が7mg/dLまでは血液内で溶けるのですが、尿酸値が7mg/dLを超えると結晶化していくからです。
つまり、尿酸値が7.0mg/dLを超えている人は、関節や腎臓などでいつ結晶化してもおかしくないという状態です。
尿酸値が8.0mg/dLでも異常が無い人もいます。
ただし、一般的には7.0mg/dLを超えると痛風などのリスクが一気に高まりますので、尿酸値は7.0mg/dL以下にできるようにコントロールするのが理想です。
尿酸値は下げることができる
尿酸値は、男性と女性では基準値が異なりますが、7.0mg/dLを超えると、いつ尿酸が結晶化してもおかしくない状態となるので、7.0mg/dL以下にコントロールできるようにしましょう。
尿酸値を下げるためには、食べ物を気をつけたり、体外に尿酸を排出できるように心がけることで改善できます。
尿酸値が高いからと言って、かならず病気になるわけではないですが、身体から出ている警告にしっかりと耳を傾け、放置することがないようにしましょう。
こちらでも尿酸値についてまとめていますので、参考にしてみてください。
それ以外にも、尿酸値が高い人は、尿路結石、高血圧症、動脈硬化、脳血管障害、心筋梗塞などリスクが非常に高くなります。
尿酸値が高くて良いことは何もありません。