認知症は脳だけではなく、身体が原因の疾患でも引き起こされることがわかっています。
具体的にどのような原因疾患なのでしょうか?
認知症の原因疾患で、代表的な症状や特徴を12つまとめました。
認知症の原因疾患の代表的なもの
認知症を引き起こす原因疾患は、以下のようなものがあげられます。
脳自体が障害される疾患ばかりではなく、脳以外の身体疾患によっても認知症が引き起こされます。
パーキンソン病
神経伝達物質のドーパミンが減少することにより、運動機能が低下したり、手足が震えたり、筋肉の萎縮や、顔の表情筋が硬直するなどします。
安静時にもかかわらず手足が震える、小刻みで歩行する、まばたきが少なくなる、表情が乏しくなるなどです。
パーキンソン病は合併症として認知症を発症する可能性が、高いことがわかっています。
アルツハイマー病
アルツハイマー型認知症の原因となる病気です。認知症の中で最も多い疾患です。
脳の神経細胞が急激に減り、脳が萎縮してしまいます。これによって認知障害や知能低下、人格の崩壊などが引き起こされます。
初期段階では人の名前を忘れるなどの記憶障害がではじめ、徐々に生活に影響がでるようになります。被害妄想や幻覚などがあらわれることもあります。
病状が進行すると、家族のことさえもわからなくなったり、寝たきりになってしまうこともあります。
ALS症状(筋萎縮性側索硬化症)
筋萎縮性側索硬化症と呼ばれ、運動神経の細胞が消失し、筋委縮、けいれんなどの運動機能障害を起こし認知症を引き起こすことがあります。
ピック病
大脳の側頭葉と前頭葉が萎縮することで、神経細胞であるニューロンが侵害され、ピック小体という神経細胞があらわれ、脳が機能障害を起こす病気です。
情緒が不安定になり、粗暴な行為や人格の崩壊、反社会的な行動をとることがあります。記憶力の低下はみられません。低年齢で発祥するケースもあり、若年性アルツハイマーと勘違いされることがあります。
ハンチントン病
大脳中心部神経細胞が変性や脱落することにより、引き起こされる遺伝性の病気です。
大脳の萎縮、脳室の拡大、神経細胞の障害などがあります。
意思がないのに勝手に身体が動いてしまうなどの症状が特徴です。
びまん性レビー小体病
大脳皮質の神経細胞内にレビー小体という物質があらわれ、神経細胞が減少する病気です。
幻覚や幻聴、妄想など認知障害が特徴で、疑い深くなるなどうつの症状がみられます。
症状が進行するにつれ、パーキンソン病の運動障害があらわれ、認知症の症状も進行します。
大脳皮質基底核変性症
パーキンソン症状と大脳皮質症状が同時にみられる病気です。身体の左右のどちらか一方に症状が強いのが特徴です。
認知症の症状が出ることもあります。
低血糖症
血糖値が下がりすぎて低血糖に陥り、脱力感、めまいなど身体の活動に障害をきたします。
後遺症として認知症を発症する場合があります。
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンの分泌が低下して、無気力や疲労感などの症状があらわれます。
放置すると認知症を合併することがあります。
下垂体機能低下症
下垂体から分泌されるホルモンが低下することで起こります。
重症化で認知症を発症する危険性があります。
欠乏症
ビタミンB1、ビタミンB12、ナイアシンの欠乏によって様々な疾患を発病します。
放置すると認知症の原因になる場合があります。
クロイツフェルト・ヤコブ病
プリオンが異常な蛋白質に変化し、脳組織がスポンジ状になります。
急速に認知症が進行します。
認知症の原因疾患まとめ
認知症は脳の病気ですが、身体による疾患や生活習慣によっても引き起こされます。
いつまでも若々しく楽しい生活を送るためにも、認知症の予防に努めましょう。
そのためには生活習慣の改善やストレスをためない生活がとても大事です。
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