【認知症の4種類】老化と認知症の「物忘れ」の違い

年齢を重ねていけば、物覚えが悪くなったり、人の名前が思い出せなかったりします。

このような物忘れは、老化によるものですが、認知症と何が違うのでしょうか?

今回は、老化による物忘れと認知症の違いや、認知症の4種類を紹介します。

老化と認知症の「物忘れ」の違い

比較
老化と認知症の「物忘れ」の違い
老化による物忘れ 認知症による物忘れ
原因 脳の老化により細胞の新陳代謝が悪くなる いろいろな原因で細胞の破壊され脳が萎縮する
物忘れ ヒントがあれば思い出せることが多い ヒントがあっても思い出せないことが多い
症状 ひどくならない だんだんひどくなっていく
判断力 低下しない 低下する
日常生活 支障はあまりない 支障をきたす
自覚 自分が物忘れっぽいということの自覚がある 自分が物忘れっぽいということの自覚がない

認知症の物忘れは、老化による物忘れとは違います。

認知症の物忘れは、様々な原因により、脳の細胞が壊れてしまうことで起こされる症状で、生活するうえで支障が出ている(およそ6ヵ月以上継続)状態をいいます。

老化による物忘れは、一時的なもので、日常生活にあまり支障がありませんが、認知症は、判断力が低下し、また自覚症状がないので、日常生活に支障をきたします。

認知症の4種類

認知症には大きく4つの種類に分けられます。

もっとも多い脳が萎縮してしまうアルツハイマー型認知症、脳梗塞など脳内の血管が原因で脳内の細胞が傷つき引き起こされる脳血管型認知症、パーキンソン症状を伴うレビー小体型認知症、性格変化を伴う前頭側頭型認知症の4タイプがあります。

アルツハイマー型認知症が全体の約60%を占めています。

それぞれ症状の特徴や対応方法は以下のとおりです。

1. アルツハイマー型認知症

認知症全体の約60%がアルツハイマー型認知症といわれています。正常な脳細胞が破壊され、脳の萎縮が起こることで、直前の行動を覚えていられないといったような症状がみられるようになります。

アルツハイマー型認知症は、これまで加齢や遺伝が関係するということは明らかになっていましたが、それに加え、近年の研究によって、糖尿病や高血圧などの人は、そうでない人よりも、アルツハイマー型認知症になりやすいことが科学的に証明されました。

つまり生活習慣の改善が、アルツハイマー型認知症の予防ともいえます。

アルツハイマー型認知症の主な症状

  • 買い物がうまくできなくなる
  • 今日が何曜日か覚えていられなくなる
  • 季節にあった服を選べなくなる
  • 物盗られ妄想がみられる
  • 暴言を吐くなど感情障害がみられる
  • 家族や身近な人がわからなくなる

2. 脳血管型認知症

認知症全体の20% 脳血管型認知症といわれています。脳梗塞や脳出血など、脳の血管障害によって引き起こされます。

記憶障害や言語障害などがみられます。

脳血管型認知症の予防は、生活習慣の改善やストレスをためない生活といわれています。

脳血管型認知症の主な症状

  • 片手や片足にだけしびれやマヒを感じる
  • うまく歩けなくなる
  • 頻尿や尿失禁がみられる
  • 食べ物をうまく飲み込めなくなる
  • 自発性がなくなり意欲的ではなくなる

3. レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、パーキンソン病といわれる症状をともなう認知症だということが、最近の研究で分かってきました。

パーキンソン症状とは幻視や筋肉のこわばりなどを伴う病気です。

レビー小体という異常なたんぱく質がたまる原因やパーキンソン症状が引き起こされる原因など、まだ解明されていないものが多くあります。

レビー小体型認知症の主な症状

  • 幻覚がみられる
  • 睡眠障害がある
  • 今日が何曜日かわからなくなる
  • 季節にあった服装が選べなくなる
  • 手足が震え動作が遅くなる
  • 猫背になる
  • 食べ物が飲み込めなくなる

4. 前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は、初老期に発症します。

会話中に突然立ち去る、万引きをする、同じ行為を繰り返すなどの症状がみられ、性格変化と社交性の欠如が現れやすいと言われています。

正常な脳細胞が破壊され、脳の萎縮が起こり、アルツハイマー型認知症と似ていますが、アルツハイマー認知症は、頭頂葉や側頭葉・内側の脳が委縮が起こるのに対して、前頭側頭型認知症は前頭葉や側頭葉に脳の委縮がみられます。

前頭側頭型認知症の主な症状

  • 身だしなみに無頓着になり不潔が気にならなくなる
  • 同じ言動を繰り返すようになる
  • 暴力的になる
  • 悪気なく万引きをしてしまう
  • 道具の使い方はわかるが、どうしてそれを使うのかがわからない

まとめ

医師

認知症は、老化による物忘れとは違います。

認知症の種類によってもそれぞれ症状が違います。

特徴を理解した上で対応することが大切です。

日常生活に支障をきたすレベルまで認知症が進行していたら、脳にかなりの異常があることが予想されます。

認知症は完治は難しいですが進行を遅らせることはできるとされているので、まずは冷静に専門医に相談してみましょう。

また介護疲れという言葉をよく聞くように、介護者は何でも抱え込みすぎてしまう傾向があります。

専門医や介護ヘルパーなどに相談できる環境を整え、抱え込み過ぎないようにしてください。

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2016.03.09
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