男性の精子が正常なのか検査をするためにクリニックで『精液検査』をする人が多くなっています。
正常値とはどのレベルなのでしょうか?
今回は、WHOが定める『精液検査』の基準値をまとめました。
WHOが定める精液検査の基準値
精液量は1.5ミリリットル以上
精液とは、精子を含む液体のことです。
性犯罪の報道では『体液』とか、英語では『ザーメン』とも表現されます。
成人男性の射精1回の精液量は、平均で3.5ミリリットルといわれています。
ティースプーン1杯が5ミリリットルなので、ティースプーンの1/3が1.5ミリリットルと考えれば、だいたいのの量がわかりますね。
クリニックの『精液検査』では、1回の射精が1.5ミリリットルが基準となります。
精子濃度は1500万以上
精子濃度とは、精液1ミリリットルあたりの精子の数のことです。
個人差はありますが、1日に作られる精子の数は成人男性の平均で5000~1億程度といわれ、1回の射精の精子数は成人男性の平均で1億~4億程度といわれています。
クリニックの『精液検査』では、1回の射精が精液量が1.5ミリリットルの場合、2250万が基準となります。
精子運動率は40%以上
精子の運動率とは、動きのある精子の比率のことです。
精子は、まったく動かないものや回転ばかりしているものなど様々で、細かく設定された基準は、直進性のある精子が32%以上あるというのが基準です。
クリニックの『精液検査』では、精子運動率が40%が基準となります。
精液検査の基準値についての注意点
基準値を下回っても妊娠できないわけではない
WHOが定める精液検査の基準値は、12ヶ月以内に妊娠に成功した父親のサンプルを数値化し、下位5%にあたるところを基準値にしています。
ですから、基準値を下回っても妊娠できないというわけではありません。
また精液の状態は、生活状況によっても日々変わるといわれており、1回目の検査結果と2回目の検査結果で、数値が異なることは良くあることです。
基準値を上回っても妊娠が保証されるわけではない
今回紹介したのは、WHOが定めた基準値ですが、それぞれのクリニックでは独自の基準を設けています。
あるクリニックでは、精液量が2ミリリットル以上、精子濃度が2000万以上、精子運動率は50%以上を正常値として設定しているクリニックもありました。
このことからも、精液検査の結果はあくまでも目安でしかなく、妊娠が保証されているわけではありません。
今回紹介したのは、あくまでもWHOが定めた基準というだけです。
あまり深く考えずに、妊娠の成功に向けて取り組むことをおすすめします。