音楽を大音量で聴くのが好きな方は多いのではないでしょうか?
そこで疑問なのが、音楽を大音量で聴くのは中耳炎になりやすいのでしょうか?
大音量で音楽を聴くと、耳が痛むのは予測できますが、中耳炎との関係が気になりますよね。
今回は、大音量で音楽を聴くことと、中耳炎になってしまうことについての関係性を解説します。
中耳炎になったら音楽を聴くのは控えめに
最初に申し上げておきますと、大音量で音楽を聴くことと、中耳炎になることには、直接的な関係はありません。
なぜなら炎症が引き起こされるのは、細菌やウィルスが感染することによって引き起こされるからです。例えイヤフォン等で、音楽を聴き続けようと中耳炎が引き起こされやすくなるということはないのです。
しかしここで注意しなければならないのが、中耳炎になってしまってから、大音量の音楽を聴くのは控えた方が良いということです。
イヤフォンに細菌やウィルスが付着して、鼓膜を痛めて症状を悪化させてしまいかねません。またイヤフォンをすることによって、耳の中を密閉することに繋がり、回復を遅くしてしまう可能性もあります。
炎症を起こす直接的な原因はないのですが、気をつけなければならないのは、大音量の音楽を聴くことは難聴になる可能性が高いということです。
特にヘッドフォンやイヤフォン等を利用していたり、ライブハウス等へよく通う人は要注意です。
イヤホン難聴とは
大音量の音楽を聴くことで、直接的に引き起こされる、最も気をつける必要があるのが難聴です。
イヤホン難聴、ヘッドフォン難聴と呼ばれることも多いですが、正式名称では急性音響性難聴(音響外傷)と呼びます。イヤホン等で大音量の音楽を聴き続ける他に、ライブハウス等でスピーカーの直前にいたりする等、大きな音を聴いた時に発症する危険性のある難聴です。
この音響外傷は、いつ引き起こされるかわかりません。
いつもは何も起こらないから大丈夫だろうと考えていても、その日の肉体疲労、精神的ストレスの状態、睡眠不足等、様々な条件が揃った時に引き起こされる可能性があります。そのため、普段から大音量の音楽を聴く際にはその日の体調等を加味するべきです。
また、日常的に二時間以上イヤホン等を利用して音楽を聴いていると、急性音響性難聴を引き起こしてしまう可能性が高いと言われていますので、日頃から耳のことを考えて音楽を聴くようにしましょう。
難聴になってしまったら
音響外傷には程度の差があります。
よく、ライブコンサート終了後や翌日まで耳鳴りがしたり、音こもりが残ることがあります。その場合でも実際には内耳がダメージを受けているのです。
音を感知する細胞である有毛細胞は、一度傷ついてしまうと再生することはないのです。
耳鳴りや音こもりがなかなか治らない。イヤホンで音楽を聴いたとか、ライブへ足を運んだ等、心当たりがある場合はすぐに病院へ行きましょう。難聴や耳鳴りは一週間でもそのまま放置していると、ぐんと治癒する可能性が低くなるのです。少しでも耳の異常に気づいた場合は、迷わず病院へ行きましょう。
もし音響外傷の診断を受けても心配は要りません。耳鼻咽喉科の治療では、血管拡張剤、ビタミン剤の投薬治療が行われることがほとんどなので痛みを伴う様な治療はありません。怖がらずに受診することをおすすめします。
まとめ ずっと音楽を楽しむために
解説してきたように、大音量の音楽を聴くことは耳に多大な負担をかけてしまいます。
大音量で音楽を聴くことで中耳炎になってしまう直接な関係はありませんが、難聴になってしまう恐れがありますし、中耳炎が治りにくくなる可能性があります。
難聴になってしまえば、これまでのようにクリアな音を聞き取ることが出来ずに、音楽を聴く楽しみが奪われてしまうどころか、日常生活にさえ支障をきたしかねません。これからも音楽を楽しむために気をつけるべきなのは、音量を絞って音楽を聴くことに尽きます。
気分をあげたいときなどに、大音量で音楽を聴くことはあるかもしれません。しかしそれを日常的に長時間続けるべきではありませんね。
さきほど解説したとおり、音を感知する有毛細胞は一度死んでしまうと自己修復できませんので注意しましょう。
音楽を大音量で聴くことと、中耳炎になってしまうことは直接関係ありません。ただ大音量で音楽を聴くことは耳を傷めてしまうので、できるだけ避けましょう。
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